予測不可能なサイバー攻撃?ゼロデイ攻撃の脅威と対策について解説します

ゼロデイ攻撃の脅威

近年、脆弱性を狙ったサイバー攻撃が増加し、セキュリティ対策がなされていないサイトの被害が大きくなっています。

そのような攻撃手段の中でも、ひと際悪質なものに「ゼロデイ攻撃」と呼ばれるものがあります。

本記事では「ゼロデイ攻撃」とは何か?その概要と危険性について解説いたします。

ゼロデイ攻撃について

ゼロデイ攻撃とは?

ソフトウェアやシステムの脆弱性がまだ公には知られていない状態で、攻撃者がその脆弱性を悪用して攻撃を行うことを指します。

ゼロデイ攻撃は、その脆弱性が修正される日を「1日目」とし、それ以前に攻撃を仕掛ける。つまり「0日目に攻撃する」という意味が由来で名づけられました。

攻撃者が開発元より先に脆弱性を発見するケースもありますが、開発元がパッチやアップデートを公表したタイミングで攻撃が増加するケースが多いです。

ですので、新しいバージョンが発表された際には一早く更新する事をお勧めいたします。

なぜそこまで危険なのか?

先述した通り、ゼロデイ攻撃はまだ発見されていない脆弱性を突いて攻撃を仕掛けてくるので、攻撃に対して有効な対策をすぐに用意することができません。

そのため、脆弱性を修正するための「修正パッチ」と呼ばれるプログラムを用意するまで、無防備なまま攻撃を受けることになり、攻撃対象に深刻な被害をもたらしてしまうのです。

・近年サイバー攻撃が増加

令和4年9月15日に警察庁が発表したデータによると、サイバー攻撃や不正アクセスによる情報流出が相次いで発生しており、個人情報・機密情報の流出、サーバー障害などの事態が起きていると発表がありました。

中でも「サイバー空間におけるぜい弱性探索行為等の観測状況」という項目について注目すると、平成30年では1日・1IPアドレス当たり 2752.8件 だったが、令和4年では 7,800.3件 と3倍弱の増加を示しています。

その要因としては、

① IoT機器の普及により攻撃対象が増加していること
② 技術の進歩により攻撃手法が高度化していること

などが背景にあるものと予測されています。

今後もゼロデイ攻撃は増加傾向にあると見られますので、引き続き注意と対策が必要です。

対策について

ゼロデイ攻撃の対策とは

ゼロデイ攻撃を利用できる攻撃者は限られており、高度なハッカーグループや国家のサイバースパイなど、技術的な知識や資源を持つ攻撃者によって行われます。

そのため、標的にされた脆弱性を特定するまで時間が掛かります。また、ゼロデイ攻撃を予防する事はその特性上とても難しく、対策や防御が困難です。

少しでもリスクを軽減するために、まずは使用しているOSやソフトウェアのバージョンは常に最新を保ち、WAF などのサイバー攻撃をブロックするソフトウェアをインストールする事が重要です。

そして、サンドボックス機能を利用して、仮想環境を事前に用意した中でプログラムやファイルを開くことで、そこからマルウェアに感染したとしても、普段使用している環境とは切り離されているため被害が及ぶことを防ぐことができます。

このように複数の対策を重ねて実行することで、リスクを大幅に削減することができます。

まとめ

以上、ゼロデイ攻撃について解説しました。

この攻撃には明確な対策方法が無いため、継続的なセキュリティ対策が必要になります。OSやソフトウェアのアップデートはこまめに行うなど、セキュリティリテラシーを高めることが一番の対策になります。

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